ブログから

木造2階建て住宅に平屋を増築するのにEXP.Jは必要でしょうか。
と問い合わせがありました。
私は主に中高層住宅の金物図面を書いていて、EXP.Jはよく書きます。
でも木造一般住宅のEXP.Jは書いたことがないし、聞いたことがありません。
それで私のXアカウントでアンケートを取ってみました。
【皆さんにお聞きしたいです】
木造一般住宅にひと部屋増築する場合、エキスパンションは必要でしょうか。
「まわりではあまり聞かないけど 、増築フローチャートでは ”既存部分と縁を切るにはエキスパンション” とあるので悩んでる。」という方がいます。
わかる方よろしくお願いします。— 在宅CAD日記 (@soho_cad) March 15, 2025
やはり「一般住宅ではエキスパンションは使わない」が1番でした。
「エキスパンションではない方法で縁切りする」が2番。
お客さんに聞いてみたら

アルミEXP.Jを使うといくらかかるか先方は知っているのですか?
知らない上での話し合いは難しいのでは。
とのことでABC商会のEXP.Jで価格を出してもらいました。
アルミEXP.J 価格(例)
クリアランス=100
外壁-屋根:W=300 5M、勾配コーナーカバー1ケ、小口カバー2ケ
外壁-外壁:3.7M
外壁コーナー:3.7M、コーナーカバー1ケ
床-床:1.9M
床コーナー:2.6M
内壁コーナー:5.0M
天井コーナー:4.5M
合計金額 \979,930
結構かかりますね💦
増築費用にこれを足すのは結構ハードル高いと思います。
中高層住宅でEXP.Jを書いていても
- 外壁のみ
- 屋根はトタン水切(別途)
という時があるほどなのです。
一般住宅増築にEXP.Jの話が出た原因
今回こういう話が出たのはこれではないかとXで教えてくれた方がいました。
R7.4法改正後の既存建築物の増築関係で12月6日に技術的助言が発出されました。以下要点。
・旧4号から新2号に変わる既存建築物(木造2階住宅等)の増改築、大規模修繕・模様替の確認審査等を円滑に進めるための取扱い
・既存建築物の現況調査ガイドラインの作成
・検査済証のない物件の確認審査等運用 pic.twitter.com/ZZWObcNQuO— 建築主事のたまご (@kenkihooo) December 10, 2024
意外に反響があったので国交省ホームページのリンクもぶら下げます。
使える知識や技術を増やして、法改正を乗り越えましょう。https://t.co/sWsu8pn4Zt— 建築主事のたまご (@kenkihooo) December 11, 2024
ということで国交省ホームページのリンクはこちら
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutakukentiku_house_fr_000061.html
「R7.4法改正後」とあるのでEXP.Jについて注目されるのでしょう。
こちらのページの
既存建築物の緩和措置に関する解説集を見ると
確かにエキスパンションジョイントと書いてありますね。
一般住宅増築のEXP.Jは誰に相談したらいいか
一般住宅のEXP.J(エキスパンションジョイント)について、わからない時は誰に聞いたらいいか。
内部のエキスパンションについては大工さんに相談するのがベスト
とのことです。
事前に聞くところがわかると話が早いですね。
一般木造住宅の増築にエキスパンションジョイントは必要だったのか
問い合わせをくださった方に
エキスパンションがなくても増築の申請が通るか確認しましたら

EXP.Jを使わなくても、構造的に分離させれば申請は通ると言われています。
これを聞いて安心しました。
私は一般住宅の図面を書かないのですが、今回少し勉強になりました。
