金物施工図というのは建築図面(意匠図)を参考にして書いていくのですが
- あれ?寸法が合わない
- 図面によって違うんだけど
- L寸法は何を基準に決めたらいい?
など慣れない頃は次々にハテナな部分が出てきます。
そしてそのハテナは
- お客さんに聞かないとわからない
- 製品についてわからない
- 取り合いに関してわからない
- 現場の取り付けについてわからない
わからない種類も色々ある訳です。
このページでは実例をあげてその都度記事を足していきます。
寸法が合わない
変換した時に化けて小数点になる
これ結構あるあるです。
違う種類のCADをデータ変換してもらった時に多いです。
例えば通り芯-芯が4,000と書いてあるのにCADで実測すると3,999.9
という感じ。
「0.1だしそのままでいいか」としておくと作図した製品寸法がどこかで小数点になってしまいます。
例えばカーテンBOXとか梁水切のL寸法など。
違っていたら面倒くさいですが寸法通りに直しましょう。
図面によって寸法が違う
これもよくあります。
お客さんからの指示書に寸法が書いてある時はそれを最優先します。
元図面の更新日が新しいものを優先しますが、私が優先する順番は
- 詳細図
- 平面詳細図
- 平面図または矩計図
になります。
図面によって寸法が違う場合は、提出する時
お客さんに「〇〇号図の寸法を参考にしました。」と伝えた方がいいです。
製品や取り合いがわからない時は
製品や取り合いについてわからない時は、現場を見て打合せをしているお客さんに聞くのが1番早いです。
お客さんが忙しくて連絡とれない時などは
書いてる製品のカタログを見るのをおすすめします。
主なメーカーさんのホームページにはほぼ電子カタログがあります。
電子カタログには製品の寸法や割付けだけでなく、基本的な取り合いや取り付け方法が書いてあります。
わかりやすいので理解も早まるし、CADデータでダウンロードできる場合もあるのです。
L寸法は何を基準にしたらいいか
例:ルーバー
- 意匠図の「部分詳細図」を実測すると、軒天井からルーバー上端までは13.1㎜になっています。
これは10㎜で書くことにしました。 - ルーバー下端から2FLまで実測で8.9㎜だったのでこちらも10㎜にしました。
- 70角のアルミ支柱に取り付けるアングルが軒天井にピッタリくっついてしまってるので5㎜下げました。
【部分詳細図】
【作図】
作図からルーバーの全長は2,780となりました。
発注書(見積書)では2,800となっていたので大きな差はありません。
今回はこれで提出しました。
動かせない数字
金物図面を書いていて、こちらで変更できる寸法は変えますが、絶対に変えていけない数字があります。
- ALC、アスロック開口
- 鉄骨寸法
- 木柱ピッチ
ALC開口寸法は変えない
ALCやアスロックは製品寸法が決まっています。
外壁の割付図が出来てる場合はそれを参考にします。
サッシはその開口内に納める形になります。
笠木や中間見切など外壁目地に合わせることもあります。
鉄骨寸法は変えれない
これはまあ当然のことです。
すべて計算されて建物が建つので変えれません。
鉄骨図に合わせて金物の作図をしていきます。
パラペットや庇などの胴縁は胴縁図が決まってなければこちらで寸法入れたりしますが、意匠図の矩計図を参考にして、実寸に近い数字で書きましょう。
木柱ピッチの決まり
木造建築の場合は柱のピッチや胴縁などの寸法も決まりがあるのでその寸法に合わせて金物図面を書きます。
管理人AKI X(旧Twitter)